当院では、ワイヤーを挿入した後に結紮線※2(けっさつせん)でくくるというような従来のブラケット※1ではなく、結紮線でくくることなくフタをするだけというようなブラケットを使用しております。
これらの新しいブラケットの最大の魅力は、ブラケットにワイヤーを挿入後に結紮線でくくったり、ゴムでくくったりすることにより生じる摩擦がほとんどないという点です。
摩擦が少なくなったことにより、歯に加える力は従来よりも弱くすることができるだけではなく、非常にスムーズに歯を動かすことが可能になりました。
ブラケット※1:矯正歯科治療を行う際に、ワイヤーを挿入するために歯の表面につけているもの 結紮線※2:ブラケットにワイヤーを挿入した後、ワイヤーが抜け出さないようにブラケットにくくりつけておくための金属の細い線。 |
当院で、現在前歯部に用いているセルフライゲーションブラケット装置『クリスタブレース7』は、以前に使用していた『クリアブラケット』よりもさらに透明感のある素材でできており、様々な色調の歯とも調和するため、ブラケットそのものが目立ちません。
また、ブラケットに挿入したワイヤーをとめるために、結紮線などを使わず、白い『クリアスナップ』というものを用いているため、より目立たなくなります。
一方、現在小臼歯部にはセルフライゲーションブラケット装置『ミニクリッピー』を使用しております。これは結紮をしないタイプのブラケットで、治療の初期から後期まで、それぞれの段階に応じたステージを選ぶことで、適切な治療を行うことができます。
(ただし、治療の内容によっては、あえてワイヤー結紮をする場合にもございますことを予めご了承下さい。)
『ホワイトワイヤー』を使用しているため、ワイヤーも目立ちません。
ただし、ホワイトワイヤーと言っても当院で用いているホワイトワイヤーは、真っ白ではありません。
我々は“黄色人種”であるため、真っ白なワイヤーはかえって目立ってしまします。
そのため、当院ではより目立たない、ロジウムコーティングされたあえてくすんだホワイトワイヤーを用いております。
筋機能異常が歯列に与える影響については次のHPでわかりやすく説明されています。
T4KTM (Trainer for Kids)は、 6歳から12歳くらいまでのお子様の混合歯列期における『歯の萌出誘導』、『筋機能癖(舌突出癖、異常嚥下癖など)の改善』、『鼻呼吸の促進』に効果のある装置です。
装着時間は、日中1時間と夜間の睡眠中です。
①トゥースチャネル・・・前歯を整列させます。
②タンタグ・・・舌を積極的に訓練します。
③タンガード・・・舌突出を抑えます。
④リップバンパー・・・オトガイ筋の緊張を抑えます。
⑤クラスI切端咬合・・・下顎の成長を促進します。
⑥翼状ベース・・・頬筋の緊張を抑えます。顎関節を脱力させます。
実際の装置の写真です。
写真は柔らかいシリコンタイプのものです。
装着すると右写真のような感じになります。
装置を装着したときの写真
右斜め前から見た
装置の写真
上から見た装置の写真
【目的】
・上唇の圧力を排除し、口唇圧のバランスを整える。
・低位舌※1を改善する。
・逆被蓋※2を改善する。
※1低位舌(ていいぜつ): 舌が常にお口の中で下の方に位置していて、下の前歯を絶えず前の方に押している状態。正常な場合、舌は上の方に位置している。 ※2逆被蓋(ぎゃくひがい): 上下の前歯が逆に噛んでいて受け口になっている状態 |
リンガルアーチ(Lingual arch)
・補助弾線により、歯を移動することができます。
・自分では取り外すことができない固定式の装置です。
・歯を動かすこと以外にも、永久歯の萌出するスペースを確保する働きもあります。
・その他にも色々な作用があり、よく使用します。
※ lingual: 舌側の
パラタルアーチ(Palatal arch)
・左右の大臼歯をつないで、強固な固定源にします。
・左右の大臼歯間の幅をコントロールします。
・左右の大臼歯の回転を直したりします。
・その他にも色々な作用があり、よく使用します。
※1 palatal: 口蓋の
※2 口蓋(こうがい):写真の中では、上顎の歯以外の部分です。